高血圧の方の多くは、自覚症状として頭痛を訴える人が多いようです。
実際、私も検診などで血圧の数値が高く出てしまった時に、看護師さんから「頭が痛くなったりしていませんか?」と聞かれることがあるので、自覚症状の少ないといわれる高血圧ですが「頭痛がする」というのは、高血圧である可能性が高い、もしくは高血圧が進行していると思っていいのかもしれません。
そんな中でも早朝、起きてすぐに感じる頭痛は特に高血圧の方は注意が必要になります。
そこで、今回はなぜ高血圧だと朝起きたときに頭痛がするのか?その理由と対処法を紹介します。
これは、「早朝高血圧」が原因だと考えられます。
通常、血圧は寝ている間は低くなり、朝起きたときから徐々に上昇し、日中ピークに達して夕方から夜にかけてまた下がります。
しかし、高血圧の人の場合、通常(日中)の血圧が高いので、就寝中にも血圧が下がりきらずに朝を迎えてしまいます。
そこで、急に起き上がったりしてしまうと、下がりきっていない血圧が一気に上昇し、急な高血圧状態となり頭痛を引き起こします。
これが、高血圧と早朝の頭痛との関係です。
また、早朝の頭痛に加えて「吐き気」を感じる方は、脳梗塞が原因の可能性があるので、さらに注意が必要です。
脳梗塞の症状は朝起きた時と夏の暑い時期に出やすいとされていて、朝に頭痛と吐き気の症状を伴う場合があるようで、就寝中に体内の水分量が減少し、高血圧の状態になることで、脳梗塞の症状が出やすくなるためだといわれています。
他にも、脳梗塞を発症した場合の症状には以下のようなものがあります。
手足のしびれ
呂律(ろれつ)がまわらない
視界がおかしい
簡単な計算が出来ない
早朝の頭痛や吐き気以外に上記のような症状が出ている場合には、すぐに医療機関を受診して検査などを行った方が良いでしょう。
なお、脳梗塞でない場合でも朝に頭痛と吐き気の症状が出る原因は、いくつかあります。
ストレス
睡眠不足
食べ過ぎ
片頭痛
以上の様な原因でも頭痛+吐き気の症状が出る場合はありますが、脳梗塞という最悪の場合を想定し一度検査等を受けておくことをオススメします。
朝起きたときの頭痛は、早朝高血圧が原因となっていますので、一番の解決方法は高血圧を治すことです。
通常の高血圧の解決方法である減塩やダイエットなどを中心とした、生活習慣や食生活の改善、運動不足の解消を行うことが、根本的な解決となります。
しかし、高血圧の改善には時間が掛かるので、ひとまず対処法としては以下のようなことを試してみてください。
就寝前に降圧薬を服用する。
24時間や48時間など長く効果のある降圧薬を服用する。
目が覚めてから、すぐに起き上がらずに布団の中で深呼吸をして、ゆっくりと動き出す。
血流を良くするため、起床時にコップ一杯の水を飲んで水分補給を行う。
以上の様に、「就寝中の血圧を低く保つこと」と「朝起きたときに血圧が急に上がらないようにすること」が、朝起きたときの頭痛の対処法としてオススメです。
今回の下げ活ポイントは【寝ている時の血圧にも気を付けよう】です。
起きたときの頭痛がひどい場合は、「早朝高血圧」が原因となっている場合があることは、分かっていただけたと思います。
そして、「早朝高血圧」の原因は就寝中の高血圧が原因で発症し、最悪の場合「脳梗塞」などの重大な病気を引き起こす原因となります。
つまり、起きている時の血圧の管理はもちろんですが、就寝中の血圧の管理を行うことも重要になるということです。
1日の約1/3の時間は眠っている時間になり、知らず知らずの間に結構な時間を高血圧の状態でいることとなります。
就寝中の時間も自分の血管や心臓へ負担を受けていることを意識し、血圧の管理を行いましょう。
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