最近まで一般的にはカフェインを多く含むコーヒーは血圧を上げるといわれてきました。
これはカフェインが心臓に直接作用し血圧を上昇させるためだと、考えられていたのが原因のようです。
しかし、最近になってこの定説を覆す新たな研究結果が発表されました。
アメリカで行われた「看護師健康調査※」によると、コーヒーを飲んでいても高血圧になるリスクが増えることはないとの結果がでたそうです。
それどころか、1日あたり4杯以上飲んでいた場合のほうが、高血圧へのリスクが減るという結果になり、これによりアメリカではコーヒーが高血圧を引き起こす可能性が否定されました。
この研究はアメリカ人を対象に行ったものですので、日本では正式な研究結果とはなりませんが、日本人男性を対象とした研究結果でもコーヒーを摂取する人の方が、高血圧になる人が少ないという結果が出たそうです。
※看護師健康調査~コーヒー・紅茶・コーラを飲む習慣と血圧との関係について、10年間の追跡調査を行ったもの。調査は、コーヒー(カフェイン入り・抜き)、紅茶(カフェイン入り・抜き)、コーラ(コーラ・ダイエットコーラ)の6種類で行われ、年齢層も、高齢層、若年層で分けられた。
カフェインを多く含むコーヒーは、高血圧を誘発する飲み物ということが長年いわれてきました。
ではなぜこのような間違った知識が広まったのか・・・それは、実際にコーヒーを飲むと一時的に血圧の数値は上がるためだと思われます。
その上昇値は、軽い運動をした時と同じくらいか、それよりも低いくらいで、わずかな変化しかないうえに、数時間後には元に戻ることもわかっています。
さらに、この変化はコーヒーを普段あまり飲まない人に見られるもので、コーヒーを毎日のように飲んでいる人は体が慣れているせいか、飲んでも血圧の上昇はみられないことが判明しています。
つまり、コーヒーは飲んだ直後に短時間だけ血圧を上昇させることはあるが、血圧にはほとんど影響しないということです。
これまではコーヒーなどに含まれる「カフェイン」が血圧を上げる元凶だとされてきました。
しかし、「カフェイン」と高血圧の関係についても、アメリカの「看護師健康調査」では因果関係が否定されています。
これは、コーヒー以外のカフェインを含む飲料として「紅茶」と「コーラ」を対象に調査した結果、コーヒーを飲んでも高血圧のリスクは変わらなかったのに対し・・・
・紅茶・・・年齢の低い人に血圧の上昇傾向が見られた。
・コーラ・・・普通のコーラでもダイエットコーラでも、飲む量が増えると高血圧になるリスクが高くなった。
この結果から、同じようにカフェインを含む飲料である「コーヒー」「紅茶」「コーラ」で別々の結果が出たことから、カフェインが原因で血圧が上がるわけではないということが分かりました。
ただし、紅茶とコーラのどの成分が高血圧の原因になっているのかは、未だはっきりしたことがわかっていませんので、これからの研究結果を楽しみにしておきましょう。
今回の下げ活ポイントは【コーヒーはむしろ飲んだほうが良い】です。
コーヒーは、高血圧とは無関係であるうえに、習慣的に多く飲んだ方が健康にはいいということが分かりました。
血圧が高めだからとコーヒーを飲むのをやめていた方、これからは逆に健康のために飲むという意識ですごしましょう。
ただし、コーヒーや紅茶などに砂糖を入れる方は、入れすぎに注意しましょう。
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