食物繊維といえば、ほとんどの人がイメージするのは「便秘の改善」だと思います。
セロリやごぼう、サツマイモなどに豊富に含まれているイメージがあり、特に女性にはなじみのあるものではないでしょうか。
そんな食物繊維ですが、高血圧の予防や改善にも効果があるということで、調べてみました。
「食物繊維」自体に血圧を下げる効果は、あまりないといっていいでしょう。
では、なぜ「食物繊維」が高血圧に良いとされているのか?
それは、食物繊維を多く摂取することで、体内の塩分の排出を促すことができるからなんです。
いわゆる【出す減塩】ですね。
食物繊維には、水に溶けるタイプの「水溶性食物繊維」と、水に溶けないタイプの「不溶性食物繊維」2つのタイプがあり、塩分の排出を促してくれるのは水に溶けるタイプの「水溶性食物繊維」です。
この「水溶性食物繊維」食物繊維は腸の中で有害物質を吸着し、便と共に排出する働きがあり、塩分(ナトリウム)も一緒に体外へと排出してくれます。
そしてもうひとつの、水に溶けないタイプの「不溶性食物繊維」は、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らむ性質があります。
これにより、便の量が増えたり、腸内を刺激して腸の運動を活発にし、便通を促進することによって便秘の解消に繋がります。
実は、この便秘の解消も高血圧には良い効果をもたらします。
高血圧の人が気をつけたいトイレでの「いきみ」の回数や度合いを減らし、無駄な血圧の上昇を減らしてくれます。
しかし、ひとつ注意しなければならないのが「不溶性食物繊維」は、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らむ性質があるということです。
「不溶性食物繊維」のみを摂り過ぎると、腸内の水分を吸収しすぎてしまい、逆に便が硬くなってしまいますので十分な水分と一緒に摂取することを心がけましょう。
食物繊維は果物類や野菜類、穀物類、豆類などに多く含まれていますが、肉や魚介類には一切含まれていません。
食物繊維の1日の理想的な摂取量は18歳以上の女性は17g以上、男性は19g以上とされていて、【水溶性 1:不溶性 2】 程度のバランスになることが理想的です。
しかし、欧米化の進んだ現代の食生活では、食物繊維の摂取量は大幅に減っていて、意識的に摂取しなければ十分な量を摂取できないのが現状です。
※それぞれの食品100gあたりの含有量です。
※比較的摂取しやすい食品を選んでランキングにしています。
水に溶けるタイプの「水溶性食物繊維」
【果物類】
レモン・・・2.0g
アボガド・・・1.7g
干し柿・・・1.3g
【野菜類】
エシャロット・・9.1g
ごぼう・・・2.7g
おくら・・・1.6g
【穀物類】
大麦(押麦)・・6.0g
オートミール・・・3.2g
ライ麦パン・・・2.0g
その他の食品では
納豆・・・2.3g
ひきわり納豆・・・2.0g
にんにく・・・3.7g
梅干・・・1.4g などがあります。
水に溶けないタイプの「不溶性食物繊維」
【果物類】
干し柿・・・12.7g
ラズベリー・・・4.0g
アボガド・・・3.6g
【野菜類】
グリンピース・・5.3g
モロヘイヤ・・・4.6g
えだまめ・・・4.1g
【豆類】
いんげん豆(ゆで)・・11.8g
ひよこ豆(ゆで)・・・11.1g
おから・・・9.4g
その他の食品では
納豆・・・4.4g
あずき(ゆで)・・・11.0g
こしあん・・・6.5g
エリンギ・・・4.0g などがあります。
水溶性、不溶性ともに果物や野菜類などに多く含まれていますが、先ほどもいったように肉や魚介類には一切含まれていません。
これが、食生活の欧米化に伴って食物繊維の摂取量が減った大きな原因だと思われます。
食物繊維を多くとりたいのであれば、肉や魚など中心の食生活から野菜中心の食生活に変えることが、一番の近道です。
今回の下げ活ポイントは【食物繊維:食事に野菜を取り入れよう】です。
肉や魚に含まれていない「食物繊維」ですが、逆に言えば野菜や果物、穀物類などには必ずと言っていいほど含まれています。
食物繊維を多く摂取したいと思えば「食事に野菜を取り入れる」だけで、おおよそ解決できます。
しかし、食物繊維の1日の理想的な摂取量は18歳以上の女性は17g以上、男性は19g以上や【水溶性 1:不溶性 2】 程度のバランスが理想的といったように、摂取量とそのバランスが大切になってきますので、含有量ランキングなどを参考にして食生活の見直しに役立ててみてください。
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